ライフデザイン

ライフデザイン支援に取り組む方へ

ライフデザイン支援取組事例の紹介[1]
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「成長を後押しできる地域社会を」

こうして授業をしていくわけですけれども、この取組を通じて、高校生たちには様々な変化が生じます。高校生たちから寄せられた感想を少し紹介したいと思います。「生き方について考えさせられた機会になった」「『つらいことがあっても、それは人生の宿題』という言葉や、『つらいことの後にはいいことが待っている』という言葉が自分の中には響いた」「自分自身が今まで逃げてきたことをちゃんと見つめ直す機会になった」「最初、この授業が嫌でしたが、だんだんと嫌な気持ちもなくなりました。一年間、最後の授業まで私は頑張りました」。自分自身が「頑張った」って思える経験をしっかり経て卒業したということは、私たちにとって、とても嬉しいことだと感じています。

最後に、二つだけお話させていただきます。一つは、社会に開かれた「学び」を作るため、私たちが企業や学校と連携しているときに、いつも大切にしている視点です。それは、「学び」に携わる各主体が大切にしているところの、その重なり合う部分の真ん中を狙っていくことです。何かというと、学校の先生は学校の先生としての想いが当然あって、そこはもちろん学校教育において一番重要なんですね。ですので、まず私たちが先生方の想いをヒアリングさせていただき、どういったことを先生方が大切にされているのか、確認します。一方で、児童、生徒、高校生たちが悩んでいることだとか、不安に思っていることは何なのか、しっかりと把握します。また、協力していただいている企業だとかゲストの方たちが、高校生に対してどんなことを伝えたいと思ってこの授業に協力しようとしてくれているのか、そこを明らかにします。そして、最後に私たちが大切にしていることが何なのか、その確認です。こうした視点が、プログラムを作る上でとても重要だと考えています。

もう一つは、みなさんのお力を貸していただきたい、ということです。先ほどもお話ししたように、ほとんどの高校生たちが将来に不安を持っています。皆さんもおそらく実感されているように、先行きが不透明だということを高校生たちも分かっています。だからこそ、自分のライフキャリアを選択するその前に、自分で選択した、自分でアクションしたという経験とか学びをしっかりと育んでいくことが大切なのではないか、私たちはいつもそう思っています。どんな高校生でも、多様な人々と関わることが当たり前で、その成長とか挑戦を後押しできるような、そういう地域社会を目指して活動しております。そういっても、なかなか学校教育に関わるというのは難しい部分もありますので、実際には大人として経験談を語っていただく形で関わっていただいても嬉しいですし、実際に高校生のサポーターとして関わっていただいたり、あるいは学校関係者でしたら、このプログラムを導入するという形で、高校生に多様な機会やつながりをつくっていくことをぜひご一緒させていただくことが出来れば嬉しいと思っております。私たちは、高校生たちの成長を後押しできる地域社会をつくっていきたいのです。

本日は、ご清聴ありがとうございました。

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